ライター 阿部真麩美

仲良しのHちゃんに、猫アレルギーが発症しました。
子どもの頃から猫と一緒に暮らしてきたので、よもや猫アレルギーになるなんて考えてもいなかったそう。
もちろん、花粉症や食物アレルギーがある日突然発症することはあるし、原因も諸説様々です。
発症した人に落ち度があるわけではないのに、受け入れざるを得ません。
Hちゃんの場合はコロナ罹患後になかなか体調が戻らず、検査した結果、アレルゲンとして「猫」に反応が出てしまったのでした。
ただ症状は軽いので、こまめな掃除やブラッシングなどの条件付きではあるけれど、一緒に暮らしている19歳になるおばあちゃん猫「ユッキー」と別居しないで済むのは、不幸中の幸いと言えるでしょう。
19歳のユッキーユッキーと一緒に暮らすようになったのは、Hちゃんの妹さんが子猫を保護したことがきっかけだとか。
動物と暮らすのが嫌い(もちろん猫も)だったご夫君に、子ども達と一緒に正座してお願いし、家族に迎えることができました。
ちなみに、「夫に頭を下げたのは、後にも先にもこれ一度だけ」ですって。
当然、ご夫君もたちまち「猫好き」へと変貌を遂げたそうですよ。
19年の歳月では、子育ての奮闘や仕事のストレスなどの苦労も多々あったでしょう。
そんな時、Hちゃんを癒してくれたのが、ユッキー提供の「猫吸い」です。
顔を埋めた時のモフモフ触感と日向の匂い、肉球の香ばしさが、たまらなく好きなんですって。
それがアレルギーによってできなくなったショックは、計り知れません。
薬を飲みながら猫吸いすると言うHちゃんに、「さすがにそれはヤメなはれ」としか言えませんでした。
「吸われ待ち」のユッキー
そんな折に知ったのが、NTTと東京大学の共同研究による超音波で空中にリアルな触感を作り出す新技術です。
NTT、何もない空間に「つるつる」や「ざらざら」を感じる新技術 [Impress Watch]
何もない空間で「つるつる」「ざらざら」が感じられる技術だそうで、超音波触感シンセイサイザが特定の周波数で振動を合成し、様々な触感を自在に合成することが可能なんですって。
ちょっと待って、「つるつる」「ざらざら」がいけるなら、「もふもふ」もアリなのでは、とピンと来た私。
日向の匂いは無理だとしても、しなやかな体の弾力ともふもふの毛が顔面を覆うあの感覚が空間で再現できるなら、アレルギーでも「猫吸い」が可能になります。
普段は新技術に対して、現状で十分だからこれ以上進化しないでよ、と思っているし、大阪万博でも予約は取れないしキャンセル待ちでもはじかれるしで、スマホ操作の段階で負けまくってきたばかりの私。
でも、便利な今をより都合よくするための技術じゃなくて、不便や困難を解消する技術なら、大歓迎です。
病気やアレルギーで諦めていたことができるようになったら、人生がもっと豊かになりますよね。
そして、この技術が人間だけじゃなく猫にも使えるとしたら、空間でカリカリできちゃうってことにも気づいた私。
スペースを取ることなく、猫さんが気持ちよくカリカリできるとしたら、車の中やキャンプなどの出先、緊急時の避難場所やケージの中など、どんな場所でも心が落ち着くはず。
進化型の爪研ぎ「超音波カリカリーナ」は、新製品としてとても魅力的なんじゃない?
と思ったけど、これって爪はまったく研げてないってことに、今気がついた。
ガッカリです。
縦に思いっきり爪とぎできる、カリカリーナMuro
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