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カリカリーナブログ

猫とおしゃべり

猫の十戒を実践したら、猫が態度を変えました。 愛していれば愛されたいのは、猫も人も同じだニャ。

ライター 阿部真麩美

先月のコラムで、猫の十戒は人間関係にも使えて、自分を変えることで相手が変わることもある、とお伝えしました。
でも、変わるのは人だけじゃない。
原稿を書きながら、過去の自分とデンちゃんが重なってきて、愛情を持って接することの大切さがよみがえりました。

私は猫と暮らした期間が長かったので、猫好きだと自認していました。
実家にいた頃は当たり前のように猫がいて、世話は母がしていたので撫でたり抱っこしたり、自分の都合で可愛がっていました。
結婚して独立したところに叔母の家から生まれたばかりのデンちゃんがやって来て、うちの子にすることに。
夫の希望、ということもあって世話のメインは夫が担当しました。
そのせいか、デンちゃんは一緒にいる時間が長い私より、夫が好き。
普通は子どもや動物はお父さんよりお母さんが好きなはずなのに、何故?という疑問が常にありました。
やがて私とデンちゃんの関係は、今時の言葉で言えばフレネミーになっていきました。
フレネミーとは、英語のフレンドとエネミー(敵のことね)を合わせた造語で、「友人のふりをした敵」ってことらしいです。
もちろん「敵」というほどバチバチしていたわけではありませんが、夫を取り合う関係になったのです。

デンちゃんは夫が帰ってくる時間になると、玄関で待っています。
私はフリーで働いているので、一日中、誰とも会話をしていないから喋りたくてしょうがない。
しかも、仕事があってもなくても家事は常に至らないので、掃除や片付けや粗大ゴミをまとめるなど、やってほしいことがたくさんある。
つまり、夫の愛というか、寝るまでの時間の奪い合いですね。
そのため、昼間は仲良く過ごしているのですが、夫が帰ってきた瞬間からお互いに牽制し合う。
デンちゃんは夫の膝の上にいたいので、なるべく座っていて欲しい。
私は夫にあれこれ作業をしてほしいから、なるべく座っていて欲しくない。
フレネミーの原因は、これでした。
一番腹立たしかったのは、私がお風呂上がりに寝室に入ると、ベッドで本を読む夫の脇の下にすっぽり入り込んだデンちゃんが、ゆっくりと私に顔を向け、一べつしてからまたゆっくりと夫にもたれかかる姿。
あれこそ、勝ち誇った態度と言えましょう。
これまでゲイのお姐さまに値踏みされたり、私の部屋を見た従兄弟の目が死んだようになっていたりと、理不尽な視線を向けられたことは度々ありましたが、デンちゃんの視線ほど屈辱的ではありませんでした。

そんな関係が変わったのが、デンちゃんが家出から戻ってきた時です。
いなくなった時のことはこちらのコラムでも何度かご紹介しているのですが、とにかく悲しくて寂しくて、デンちゃんの存在がこんなにも大きかったのかと自分でも驚くほどでした。
もしも戻ってきたら、今度こそちゃんと大切にして、デンちゃん優先の暮らしをしよう。
そしてその誓い通り、戻ってきたデンちゃんに、猫の十戒に近い態度で接しました。
まず夫の時間を譲り、自分から降りるまで膝の上に乗せ続け、まめにトイレ掃除を行い、盗み食いされても「ダメだぞっ」と優しく諭すだけにした結果、デンちゃんが変わりました。
私に対して、かなり甘えるようになったのです。
いけないことをした時にも、以前は距離をとりながら「あっかんべー」をするように逃げていたのに、ちゃんと俯いて反省するようになりました。
一番の違いは、夫に甘えている現場を私に見られた時。
以前は勝ち誇った態度をとっていたのに、私に気づくとすぐに夫から離れて「ニャーニャー」と鳴き続けるようになったのです。
これって絶対言い訳だよね、と確信した私。
猫だって、嫌われたくない相手なら態度も変えるし、言い訳もするのです。
デンちゃんにとって、私も大切な存在になれたのだと実感できた瞬間でした。
生きている限り、人も動物も好きな人に愛される努力は必要なんですニャ。

 

お客様の声より>> カリカリーナがお気に入り。マンチカンのさくちゃん

阿部 真麩美

アベ マフミ

大好きな「猫検索」で、気がつくと徹夜している猫大好きライター

人生の25年間を6頭の猫と暮らし、今は7頭目との出会いを待ちわびています。

老後の趣味を探すため、お習字、水墨画、茶道を始めたものの、どれも落ちこぼれ中。

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