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猫とおしゃべり猫とおしゃべり

下手でもいいニャン! 猫が描かれていれば、それは正義です。

ライター 阿部真麩美

 

今年の10月、「ナスカの地上絵に猫発見!」のニュースが世界を駆け巡りました。

 

ペルー文化省によると、全長37メートルの新たな地上絵は約2000年前に描かれ、他のナスカの地上絵よりも100〜200年ほど古いものと考えられているそう。

 

 

 

 

ニュースでご覧になった方も多いと思いますが、これまでの幾何学的なイメージの地上絵に比べて、幼児が描いたようなユルさというか、下手さに親しみを感じた方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

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文字が生まれる以前の旧石器時代(200万年前から紀元前1万年前)の洞窟画に描かれているものは、狩人が仕留めた大型動物や危険を知らせる猛獣などが多かったとか。

 

つまり、文字で情報を知らせることができないから、絵で伝えようとしていたわけです。

 

当然、描かれるものは伝える価値のある大事なもの、ということになりますね。

 

その時代で猫が描かれているのは6例ほどだそうなので、猫はあまり大事な存在ではなかったのでしょう。

 

 

 

猫が家畜化された4000年前の古代エジプト時代には、猫は神として崇められ、高貴な姿で描かれています。

 

猫と人間が共に暮らすようになって、美しい姿を残したいと思われるところまで猫の存在意義が増したのですね。

 

 

で、その2000年後に描かれたナスカのユル猫。

 

この絵を描いた人にとって、猫はどんな存在だったのでしょう。

 

もともと謎の多い地上絵ですが、何の意図でユルい猫が描かれたのかを考えると、ナスカの住人は意外とユーモアのある人々だったような気がしてきます。

 

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こんなポーズを描いてくれたのかしらん・・・

 

 

 

話は変わりますが、以前、古美術の鑑定士が解説する「真贋の見分け方」という講座に参加したことがあります。

 

鑑定士の説明によると、骨董品や美術品には本物と偽物の2種類があり、偽物にも悪意のある偽物とそうじゃない偽物の2種類があるそう。

 

悪意のある偽物は、高値で売るために複製されたもの。

 

悪意のない偽物は、普通に作られたものなのに、悪意のある人もしくは勘違いで高値になるよう細工されて偽物になってしまったもの。

 

例えば、何の変哲も無い茶碗の箱書きを高名な作家の名前に変えてしまう、ということですね。

 

この場合、その茶碗は高名な作家の偽物ではあるけれど、作品としては偽物では無い、という難しい状況になるのだそう。

 

悪意のある偽物には何となく卑しさがただよい、悪意のない偽物にはそれが感じられない、という違いもあるそうですよ。

 

悪意のある偽物は、世の中に出さない配慮が必要になるとのことでした。

 

 

その後、棟方志功や上村松園といった有名な画家の本物と偽物を見比べて、真贋の見分け方を教わりました。

 

線の乱れや雑な描き方など、見分けるポイントを聞いてから見比べると、素人の私にも真贋が見分けられたのには感動。

 

そして、1枚だけあった藤田嗣治の猫の絵の愛らしさといったら!

 

硬質な線画なのに毛の柔らかさが感じられ、表情も魅惑的で、これはきっと本物だ!と素人の私は判断しました。

 

しかし、残念ながらその絵は偽物。

 

非常に出来が良い偽物で、サインの不備によりそれが明らかになったそうです。

 

 

そこで気になるのが、悪意のある偽物なのに卑しさのない美しい作品の評価の仕方。

 

 

早速、鑑定士に「悪意のある良品は、作品として扱うのか偽物として排除するのか、どちらが正しいの?」と尋ねたところ、「鑑定番組でよく言われている『ご家庭で大事になさってください』という言葉は、こういう作品のためにあるんです」と、鑑定士の間でも未だに方向が定まらないと説明してくれました。

 

なるほど、「可愛いは正義」という考え方がありますが、猫好きの皆様にとっては「猫は正義」ですから、本物だろうと偽物だろうと、その絵が美しければそれでいいですものね。

 

これは本物ですね。

 

 

 

再び自粛が推奨されている年末年始。

 

カリカリーナなら、猫さんも派手な動きを自粛してくれそうなので、まったりくつろぐ様子を写生してみるのもいいんじゃニャイかしら。

 

写真とはまた一味違う愛猫の姿を残せますよ。

 

うまく描けなくても気にすることはありません。

 

何しろ、「ご家庭で大事になさって」いればいいだけの話ですからね。

 

 

 

 

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良いお年をお迎えください

 

 

 

にゃんこ家具カリカリ-ナ

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 コラム「猫とおしゃべり」  

#15  今年から11月23日は、 「ニャン労感謝の日」にしてはどうかニャ?

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#11 猫たちの「忘れられない名前」と「思い出せない名前」。 名付けって奥深いもんだニャ〜

 

2020.12.15

戸塚 稀実子
(トズカ マミコ)

犬派だけど猫のことも知りたい!
肉好きの主婦ライター

かわいいと思う猫:
ブリティッシュショートヘアー

好きな犬:
ミニチュアダックスフンド、シーズー、フレンチブルドッグ

猫に関して知りたいこと:
なぜ気分屋やツンデレな性格といわれているのか?

阿部 真麩美
(アベ マフミ)

人生の25年間を6頭の猫と暮らした
猫派ライター

インターネットが普及して一番良かったことは、
いつでも猫動画が見られるようになったこと。
猫と食べ物と、お風呂で解く数独が大好き。