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カリカリーナブログ

のりこ先生の“猫と人”

猫が運動しやすい室内環境はどう作る?猫の運動は五感の刺激が大切

 カリカリーナのKAI工場長もお世話になっている、安房中央動物病院の作佐部紀子(さくさべ のりこ)先生に、猫の健康にまつわるあれこれを教えていただく新連載。第二回目は、「猫が運動しやすい室内環境のつくりかた」です。

猫にとって日々の運動は必要不可欠です。運動が大切なことはわかっているけれど、どんな運動がどのくらい必要なのか、よく分からない方もいらっしゃるかと思います。今回は、猫が運動しやすい室内環境のつくりかたをテーマに、必要な運動量や猫にとって重要になる“五感を刺激する運動方法”を紹介します。

1: 愛猫に必要な運動量は?
2: 猫にはどんな運動が必要?
3: 猫に運動をさせるときに注意すること
4: 猫が運動しやすい部屋作り
5: 運動で五感を刺激することの大切さ

 

Point1: 愛猫に必要な運動量は?

猫の運動は長くても一度に15分。1日2~3回を目安にしましょう。ただ、これはあくまでだいたいの目安。ポイントは、その子が満足したかどうかを見て判断することです。

猫は疲れてくると、集中力が途切れてその遊びにのってこなかったり、くたびれてハアハアしたりし始めます。このような様子が見られたら、運動に満足した証拠なので、一旦運動をやめて休憩した方が良いでしょう。

反対に満足していない子は、飼い主さんに遊びを要求してきたり、いたずらしたりします。まだ遊び足りなそうだな、と感じたときは引き続き様子を見ながら、遊びに付き合ってあげると良いでしょう。

 

Point2: 猫にはどんな運動が必要?

 

キャットタワーなどを使った上下運動

猫に必要な運動のひとつが、上下運動です。登ったり下りたりする上下運動は何度も繰り返す分、運動強度が高く、猫の満足感も得やすいです。


カリカリーナのキャットタワー、Torre e mezzo トーレ エ メッゾは猫ちゃんの上下運動のサポートにぴったり

 

おもちゃを使った遊び

猫じゃらしやボール、レーザーポインターなど、アイテムを使った遊びも立派な運動です。おもちゃを使うときは、狩りを疑似体験させる遊びだと◎。
遊ぶだけではなく、必ず最後におやつなどのご褒美をあげましょう。ご褒美をあげることで猫も遊びを完結できます。反対に、一生懸命に動いたのにご褒美がないと「頑張ったのに何もないの?」とストレスに繋がることがあるので注意しましょう。


カラーレザーバウンサー【paw's living】は、本革の匂いとゆらゆら揺れるフリンジ、モフモフが、猫ちゃんの狩猟本能を刺激します

 


いたずらキツネとコロコロボール【necono】は、転がって跳ね返るボールや、かわいいキツネさんとの遊びが、運動やストレス解消に

 

飼い主さんが指示をする遊びもおすすめ

トレーニングが必要になりますが、「ここに登って」「ここに入って」など飼い主さんが指示してあげる遊びも良いでしょう。飼い主さんの指示に自分から従う練習は、遊びとしてもおすすめですが、災害時に避難するときの役にも立ちます。

このように、飼い主さんの指示に自分から喜んで従うトレーニングを、ハズバンダリートレーニングといいます。
ハズバンダリートレーニングは、猫と飼い主の意思の疎通で成り立つため、普通の遊びとはまた違う、面白さを感じることができるでしょう。

 

Point3: 猫に運動をさせるときに注意すること

猫に運動をさせる際、猫の年齢や種類によって向き不向きの運動があることを理解する必要があります。また、運動を思いきりさせすぎてしまうことがかえって猫の身体に負担をかけてしまうこともあるので、その子に合う運動内容と運動量を調整してあげることが大切です。

 

注意すること①:猫の年齢

例えば子猫は、身体や神経が未発達なので、上下運動は最小限にしたほうが良いといえます。だいたい生後7か月以上になると、運動量も増えてくるので、様子を見ながら上下運動を取り入れていくと良いでしょう。
また、12歳以降の年を取ってきて足腰が弱ってきた猫は、できる限り上下運動は避けるべき。上下運動は運動強度が高い分、足腰への負担もかかるからです。

 

注意すること②:疾患の有無

心臓疾患がある子は、思い切り遊ばせすぎると、急激に肺水腫に陥り、死に至ることもあるため、運動のしすぎは厳禁。また、鼻がつまっている子や鼻の穴が小さい子も呼吸がしにくいため、注意が必要です。
例えば、エキゾチックショートヘア、ペルシャはもともと鼻の穴が小さいため、呼吸が辛くなりやすい傾向にあります。運動に夢中にさせすぎない、休憩をしっかりとることを心掛けましょう。
また、マンチカン、スコティッシュは若いうちから関節に問題を持つ子がいるため、かかりつけの獣医師に相談しながら上下運動するのがお勧めです。

 

Point4: 猫が運動しやすい部屋作り

猫が運動するために、キャットウォークをつくってもいいですし、机や茶だんすなどの家具を組み合わせてあげるのも良し。猫ドアを設置して、部屋の行き来ができるようにするのも良いでしょう。

猫の運動スペースを作るときは、猫の年齢や身体の状態に合わせることが大切です。上下運動の場所を作るなら、その子に合う高さにすることを徹底しましょう。とくに猫は高いところが好きなので、高いところにくつろげるスペースを作るのも◎。

ただ、高齢の猫やてんかん持ちの猫には、高いところにスペースを作らない方が良いです。高いところに上がった瞬間に身体の方向転換ができずに落ちる可能性がありますし、てんかんはいつ発作が起こるか分からないため、上に登ったタイミングで発作が起きてしまい、受け身をとらずに落下してしまう危険性もあります。

 

Point5: 運動で五感を刺激することの大切さ

猫が運動で五感を刺激することにより、猫自身いろいろなことを考えたり感じたりすることに繋がります。
また、運動は量だけが重要ではありません。見て聞いて感じてエネルギーを使うことと、日々の生活に五感を刺激できる運動を盛り込むことが大切です。

 

視覚の刺激

テレビの映像を見せる、電動のおもちゃを使う、窓から外を眺めさせることなどが視覚の刺激に繋がります。脱走防止は絶対に必要ですが、窓を少しあけることで同時に嗅覚の刺激をうけることできるでしょう。

ただ、窓から野良猫が歩いているところを見ることで、野良猫を敵対視して興奮してしまうケースもあります。猫の様子をしっかり観察して、刺激が強すぎると感じた際は、窓から見える部分を減らすなどの工夫が必要です。

 

聴覚の刺激

外から聞こえる鳥や虫の鳴き声や、テレビの音を聞くことも聴覚の刺激に繋がりますね。ここで注意したいのが、大きな音です。警報や選挙カーの音など、イレギュラーな生活音を怖がる子もいます。猫が怖いなと感じたときに、猫が潜り込める安全な場所を用意してあげると良いでしょう。

また、おもちゃを使うときは「カシャカシャ」と音がなるものを選ぶのもひとつの手。猫は小さな音でも良く聞き分けているので、小さい音でも獲物がいるように見立てて音を出してあげると、面白がってくれると思いますよ。

 

味覚の刺激

普段のキャットフードにトッピングとして、猫が安全に食べられそうな人間の食べ物を少しだけのせてみましょう。口に入れたときの食感の違いを楽しむことができますし、かりかりしているのか、ペタペタしているのか、食べ物の質感を感じてもらうことで、味覚の刺激に繋がります。

トッピングを選ぶときは、その子によって魚や肉の好き嫌いもあるので、いろいろ試すのがおすすめ。カツオは食べるけれどマグロは食べないなど、面白いくらいに好みが分かれるので、一番好きなものを探してあげる感覚で食べ物をあげると良いでしょう。
これに関しては運動と違って高齢になった猫ちゃんでもできるので、ぜひ味覚の刺激はずっと続けてあげてほしいですね。

 

嗅覚の刺激

嗅覚を高める簡単な方法として紹介したいのが、宅配で届いた段ボールを猫のために放置することです。段ボールは、外からの新しい匂いを嗅ぐことができます。ただしスプレー(ストレスに感じてするカケション)してしまう子がいるかもしれませんので、どんな風に楽しんでいるか見極めて下さいね。
あとは、キャットニップや無農薬のたんぽぽなど、臭いを楽しめる植物をかがせてあげるのも良いでしょう。


日本製で安心安全 ねずみのあみぐるみ キャットニップ入り【necono】は、遊びながら嗅覚の刺激を高められる

 

触覚の刺激

猫の肌を手でなでたり、ブラッシングしたり。歯ブラシで猫の顔をよしよしするのもおすすめです。ちょうど歯ブラシの触感は、猫同士がベロでグルーミングしあう感覚に似ているため、コミュニケーションツールとしても使えます。
歯ブラシを猫の舌に見立てて、猫のおでこ、耳の前、顎の下をよしよしすると猫も喜んでくれるでしょう。

作佐部 紀子

サクサベ ノリコ

安房中央動物病院 獣医師

日本獣医畜産大学(現 日本獣医生命科学大学)卒業
日本獣医ホメオパシー学会認定獣医師
日本中医獣医薬学院認定中獣医師

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