カリカリーナのKAI工場長もお世話になっている、安房中央動物病院の作佐部紀子(さくさべ のりこ)先生に、猫の健康にまつわるあれこれを教えていただく連載コラム。第16回目は、「猫の社会化期について」です。猫の健やかな成長を見守るためにも、ぜひ社会化期にすべきことについて知っていただけたらと思います。

2: 社会化期にやるべき大切なこと
3: 人慣れする猫に育てるコツ
4: 成猫でも社会化できる!
猫の「社会化期」とは?

猫の社会化とは、いろいろな物や状況に慣れることをいい、社会化期は生後2週間から2ヶ月くらいまでのことを指します。社会化期にさまざまなことや物・人に出会っておくと、猫が新しいことを受け入れやすくなるため、この時期は猫にとって重要な時期なのです。
社会化期にやるべき大切なこと

社会化期はとにかく指先やお尻、お口の中までくまなく触れたり見たりすることを習慣づけましょう。そうすることで人に触られることに慣れてくれますし、動物病院で獣医さんに診察されても抵抗しなくなります。
大切なのは撫でてあげることで「気持ちがいいな」と思ってもらうこと。はじめはどこが気持ちいいのか探りながら、いろんなところを撫でてあげると良いでしょう。
また、子猫のうちは、心のキャパシティーを広げるために、さまざまなことに挑戦してみましょう。社会化期には、猫に触れることをはじめ、歯ブラシや爪切り、ブラッシングなどのお手入れ全般だけでなく、生活音に慣れさせたりキャリーケースに入ることに慣れさせたりすると良いでしょう。生活音とキャリーケースに慣れることについては次で詳しく解説します。
社会化期にやっておきたいこと①:生活音に慣れさせる

ドライヤーや掃除機など、生活音に慣れさせるためにはステップを踏むことが大切です。はじめは猫の目の前に掃除機をおいてみる、次に猫に掃除機を見せた後で、猫が他の部屋にいるときに掃除機を使ってみる、このように段階にわけて掃除機やドライヤーを使って、生活音に慣れさせると良いでしょう。
社会化期にやっておきたいこと②:キャリーケースに慣れさせる

猫に慣れさせたいことのもう一つが、キャリーケースに入ることです。猫を動物病院に連れて行くときや災害が起きた際の避難時など、ときには猫をキャリーケースに入れて移動する場面があるため、あらかじめキャリーケースに入る練習をすることが大切です。
最初はキャリーケースのふたを開けた状態で入れてみましょう。その際におやつを置いてあげると猫の興味をひきやすくなります。
人慣れする猫に育てるコツ

いろんな人が出入りする環境に慣れさせるためには、社会化期にいろんな人が猫と遊んだりおやつをあげたりすることが大切です。
おもちゃを渡したけど、遊ぼうとしない・おやつをあげたけど食べてくれない…そんなときはまずはとにかく猫を撫でてあげたり、優しい声で話しかけてあげたりして、猫とコミュニケーションをとってみましょう。
体を触らせてくれたら次はおやつをあげてみる→おやつを食べてくれたら猫じゃらしで遊んでみる、こんな感じで段階を踏んで接していってくださいね。
反対に社会化期にやってはいけないことは、猫を怖がらせたり驚かせたりすることです。猫に恐怖心を与えてしまうとなかなか心を開いてくれなくなるので、嫌なことは絶対にしないようにしてください。
成猫でも社会化できる!

社会化期が過ぎた成猫でも、新しいものや環境に慣れさせることはできるのでしょうか?
答えは、時間はかかるけれど慣れさせることは可能です。
前述したような方法で、さまざまなものや環境に慣れさせていけば、成猫でも新しいことを受け入れられるようになります。
大切なのは、成猫は社会化期の猫と比べて新しいものを受け入れることに時間がかかるもの、だと思うことです。
猫は嫌なことがあれば逃げます。猫が逃げてしまったときは無理強いをせずに様子を見ながら、ゆっくり時間をかけて猫に向き合っていきましょう。